【新唐人2014年11月22日】パリの北朝鮮留学生十数人が突然集団失踪している。中には去年金正恩第一書記によって粛清された北朝鮮の元ナンバー2、張成沢氏の息子も含まれている。仏警察が現在事件の調査を行っている。
仏メディア「フィガロ(Le Figaro)」11月20日付けの報道によると、国立パリラ ヴィレット建築学校(Ecole nationale superieure d'architecture de Paris-La Villette)に在籍中の北朝鮮留学生十数人が最近集団失踪している。中には金正恩の従兄弟で張成沢氏の息子、ハン氏も含まれるという。
報道によると、ハン氏は北朝鮮元ナンバー2、張成沢氏と金正恩の叔母、金敬姫氏の息子で、2週間前から突然姿が見えなくなっている。韓国「聯合通信」の報道を引用し、ハン氏は北朝鮮の工作員に校門の前で拉致され、空港に向かう途中、脱出したと報道。また、ハン氏はまだフランス国内にとどまっている可能性が高いが、具体的な状況はわからないという。
ハン氏が在籍している学校の校長、Caroline Lecourtois氏も、「ハン氏は15日から姿が見えなくなっている。仏警察がハン氏の所在を確認中だ」と述べた。ただし、北朝鮮留学生数十人が同様に失踪していることについて、まだ正式な発表はされていない。
張成澤氏は2013年12月12日に金正恩第一書記によって処刑された。その後、張氏の家族と親戚は政治犯収容所に送られたという。息子のハン氏は送還されると自身の命も危ないと判断して脱出し、知人の所に身を隠していると伝えられている。
仏メディアの報道によると、仏政府は2011年、フランスのエリート高等専門教育機関「グランゼコール」の中でも最も名声の高いパリラヴィレット建築学校とパリ・ベルヴィル(Paris-Belleville)建築学校に北朝鮮留学生10人を招き入れている。ハン氏もその中の1人だという。これらの北朝鮮留学生はいずれも北朝鮮の「金日成総合大学」のエリートで、父母も北朝鮮の高官であると言われている。
(翻訳/坂本)